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15- D- 0640 201 5 年 11 月 9 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
社会福祉法人暁会
(証券コード:−)【新規】
長期発行体格付 BBB− 格付の見通し 安定的 ■ 格付事由
(1) 山口県下関市で特別養護老人ホームや障害者支援施設などを運営する社会福祉法人。下関市を地盤とする 特定医療法人茜会によって 96 年に設立され、茜会の理事長・吉水一郎氏が当法人の理事長を兼務してい る。当法人は山口県防府市でも高齢者福祉事業を手掛けるほか、14 年には茜会と共同で、東京都江東区 に医療・福祉の複合施設「メディカルケアタウン東大島」を開設し、首都圏に進出した。
(2) 社会福祉法人制度上、当法人の資金繰りは独立しているが、事業戦略の策定や施設間の連携、人事などの 点で茜会との一体性が認められる。茜会との協働体制や人事交流、寄付を通じた資金的支援が当法人の事 業基盤、財務基盤を支えている。介護職員の採用環境は厳しく、職員の定着や人材育成に向けた体制整備 が課題となるが、施設運営に必要なスタッフはおおむね充足している。利用者の確保は総じて順調でコス ト管理も徹底されており、当面の収支構造に懸念はない。財務構成も良好である。ただ、拡大する福祉ニ ーズに対応した積極的な拠点開設に伴って借入金が増加傾向にあることから、新拠点の運営および収支の 動向を見守っていく必要がある。以上を踏まえ、格付は「BBB- 」とし、見通しは安定的とした。 (3) 社会福祉法人は、剰余金の法人外への拠出禁止といった強い公的規制を受ける一方、税制優遇や施設整備
補助金の交付などの制度的支援を受けている。また、各種福祉サービスには公定価格が定められ、実質的 に自治体が総量規制を行っている。これらの規制や支援は、社会福祉法人の経営の自由度を制限する半面、 経営の持続性を高める効果もある。ただ目下、ガバナンスや財務規律の強化を含む社会福祉法人制度改革 が予定されており、制度改革への着実な対応が経営基盤の維持には欠かせない。
(4) 当法人の入所系の既存施設は、ほぼ満床で安定推移している。利用率がやや低位にとどまる通所介護など では、利用者増に向けた施策を進めている。政府が、医療機能の分化・連携と地域包括ケアシステムの整 備を一体的に推進する中、当法人と茜会との連携の重要性は一段と高まっていくであろう。社会福祉法人 制度改革と地域のニーズの変化に柔軟に対応するとともに、グループ本部機能の強化などを通じて茜会と の連携を深化させていくことが重要と J C R はみている。
(5) 15 年度介護報酬改定はマイナス改定となるなど、社会保障費の抑制圧力が強まる中で、費用増要因は多 く、経営環境の厳しさは増している。当法人では 14 年に開設したメディカルケアタウン東大島を始めと する新拠点の費用負担が近年の収支を圧迫している。ただ 16/ 3 期以降、これらの運営が軌道に乗るにつ れ、収支尻は改善に向かう見通しである。15/ 3期末の純資産比率は 60%超、DE レシオは 0. 41倍と財務 体質は健全である。資金調達は福祉医療機構を軸に長期で実施されており、資金繰りに特段の懸念はない。
(担当)吉田 法男・佐藤 洋介 ■ 格付対象
発行体:社会福祉法人暁会 【新規】
対象 格付 見通し
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格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2015 年 11 月 6 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:殿村 成信
主任格付アナリスト:吉田 法男
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本 件 信 用 格 付の 付 与 にか か る方 法 の 概 要 は、 J C R の ホ ー ムペ ー ジ ( http:/ / www. jcr. co. jp) の 「 格 付 方針 等 」 に 、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)、「医療機関の信用格付方法」(2010 年 9 月 6 日)として掲
載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 社会福祉法人暁会
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した未監査財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
情報の正確性に関する発行体の表明保証、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリス
トによる検証など、当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則
17g-7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJ C Rのホームページの“ Rating Information” (http: / / www. jcr. co. jp/ english/ top_cont/ rat_info01. php) に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先